休憩時間に雑談していたところに、男性の先輩が私を見ながら「佐倉さんって意外に足が太いんだな」というようなことを冗談ぽく言いました。そこに、普段はとてもおだやかな女性の先輩がびっくりするほど強い口調で、なんと失礼なことをいうのか、佐倉さんに謝罪しなさい!と言いまして、思わず私がごめんなさいと言ったほどでした(笑)
ちなみに、そのときの私は「そんなものなのかなあ??」程度の受け止め方でした。
しばらくして学生時代の友人と街の繁華街を歩きながらしゃべっていたとき、通りすがりの年配の男性が私の友人をじろじろ見たあげくに「うわっ、でかい(大きい)女やな!」と言って立ち去って行きました。ずっとスポーツをしていた彼女はとても長身で、たまたま小柄な私はと一緒にいたことでそれが一層強調されたのかもしれません。私は、なんて失礼なおじさんなの?!と怒りながら友人のほうを見ましたら、なんと、当の友人はうっすらと頬を染め、笑顔でおじさんを見送っているではありませんか(笑)
理由を聞いてみると、部活では(そのスポーツをするには)小さい、小柄だ、とずっと言われてそれがとても悲しかったので、大きいと言われるとすごくうれしい、ということでした。
今だっらわかるのですが(笑)、私はアルバイト先で「(女性の肉体に関して)大きいとか太いなどどいうことはとても失礼だ」という女性の先輩の価値観を無意識に取り込んだのですが、それは必ずしも誰にでも当てはまるわけではないことにも、わりとすぐに体験したのでした。
自分が是としていること、非としていることが他者にとってもそうとは限らないこと、そして、無防備でいると、うっかりひとさまの価値観まで取り入れることがあると、よーくわかる体験でした。
うっかり取り込んだひとさまの価値観は、それに気づいた時点でほぼ外れますが、敢えて意図的にそれを楽しみ採用して、自分の思い込みの枠を外したり、許容範囲を広げることもできるように思います。
とってもおもしろいです。